October 15, 2008

読むと本当に面白いゲームの本

点ゲームマエストロ

ゲームマエストロレビュー感想評価評判ゲーム・マエストロ〈VOL.1〉プロデューサー/ディレクター編(1)
ゲーム・マエストロ〈VOL.2〉プロデューサー/ディレクター編(2)
ゲーム・マエストロ〈VOL.3〉コンポーザー編
ゲーム・マエストロ〈VOL.4〉デザイナー/イラストレーター編
ゲーム・マエストロ〈VOL.5〉プレジデント/マネージャー/プロモーター編

人の話はおもしろい。ゲームについてならなおさら
ゲームに携わるさまざまな職種の第一人者に来し方、矜持、そして行方を尋ねる手広いインタビュー集。
5巻にわたるボリュームにも驚くが、西角友宏氏、岩谷徹氏、遠藤雅伸氏、宮本茂氏、堀井雄二氏、坂口博信氏という第1巻に始まる、語っている人々の豪華さが圧巻。
中には個人についてのインタビューを目にする機会がない人々も多数。
読むと、当事者が語るゲームはおもしろい、人の話を聞くという行為はやっぱりいちばおもしろい、と唸らされる。



点新ゲームデザイン

新ゲームデザイン―TVゲーム制作のための発想法レビュー感想批評評判

新ゲームデザイン―TVゲーム制作のための発想法



「楽しい」をロジカルに解析する”田尻学派”の目
絵画を読み解くように、具体的なタイトルを例示しながらゲームを読み解き、ゲームの根底に眠るおもしろさの秘密を解き明かすゲームデザイン論。
デザインの思想を語るような大きな話から、具体的な数字を挙げて「テトリス」が4つのブロックから成立している必然性を語る緻密な話まで、「ポケットモンスター」の製作者である著者の頭の中がのぞける、貴重で実践的で学術的な1冊。



点アドベンチャーゲームブック火吹山の魔法使い


 アドベンチャーゲームブック火吹山の魔法使いレビュー攻略感想評判批評

火吹山の魔法使い ファイティング・ファンタジー



「君はアナログで上質な冒険を読み逃してはならない。十四へ」
サイコロとペン、メモを片手に読み進み、分岐点ではバトルなどを繰り広げ、話中の指示に従ってページをくくる。
RPGやアドベンチャーゲームを紙の上で進める本がアドベンチャーブック(ゲームブック)だ。
この「火吹山の魔法使い」は、アドベンチャーブックを世に知らしめた最初の作品で、怪物を己の選択と運で打ち倒す、王道ファンタジーが描かれている。
刊行されていた時代はまさに「ドラゴンクエスト」前夜。
「君が動くや怪物は君の姿をとらえた。君は踏みとどまって戦わなければならない。四十七へ。」などという独特の文体はクセになる。
同じ作者の手による「ソーサリー」と呼ばれるシリーズ4冊が、質・量ともにアドベンチャーブックの最高峰。



点ゲームクリエイター列伝

ゲームクリエイター列伝レビュー感想評判批評
ゲームクリエイター烈伝 1 (1)
ゲームクリエイター烈伝 2 (2)



「見てください!こんなにたくさんの人が!」
1996年から2000年にかけて、週刊少年マガジンに不定期で連載されていた伝説のドキュメンタリーマンガ。
クリエイター達がいかに苦悩して1本のソフトを作り上げたかが「プロジェクトX」のように描かれている。
とはいえ、マンガなりのフィクションや誇張はチラホラ。
そこも含めて楽しめば、掛け値なしにおもしろい。
1巻が「バーチャファイターを創った男達」、「ダービースタリオンを創った男達」、「バイオハザードを創った男達」。
2巻が「グランツーリスモを創った男達」、「スーパーマリオBrosを創った男達」、「プレイステーションを創った男達」とそうそうたるラインナップ。



点ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ

ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ

ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ



ぐっとくる言葉が教えるゲーム理解の近道
視点をどこに置くか。
そこで何を考えたか。
ゲームを本当におもしろいと感じたとき、その楽しさを人に伝えたくなるけれど、映写機のように目から映像を映し出せない僕らは、けっきょくのところ言葉にたよざらるを得なくなる。
毎日毎日うまく伝えられない歯がゆさで四苦八苦している僕などのはるか高みで、じつは芥川賞作家でもある著者は、その観察力や洞察力、そして何より表現力を持って心地のいい斬りかたの例を軽々と見せてくれる。
その斬れ味は、感心を通り越して悔しささえもたらすほど。
うーん。
やっぱりスゴイよ、ブルボンさん。



点スーパーマリオブラザーズ完全攻略本

スーパーマリオブラザーズ完全攻略本レビュー評判感想批評

スーパーマリオブラザーズ完全攻略本



もっとも有名なゲームについての本は、もっとも有名なゲームの本だった
ゲームの攻略というニーズが世の中には確固としてあり、以後、攻略本というジャンルが成立すると世に知らしめた立役者。
いまの攻略本に比べてしまうと他愛のない作りだが、題材の人気により1986年のベストセラー1位を獲得。
ちなみに同じ年の6位が二見書房の「スーパーマリオブラザーズ裏ワザ大全集」だったことからも当時のユーザーの熱狂ぶりがうかがえるだろう。



点マザー百科

マザー百科レビュー評判感想批評

マザー百科



進化ではなく、突然変異を引き起こしら攻略本
もう1冊攻略本。
攻略本は「スーパーマリオ」の時代から徐々に進化していったのではない。
それは19世紀末に建築家マッキントッシュが突然変異のように現れたごとく、この「マザー百科」が攻略本を飛躍的に進化させたのだ。
エンボスを使った表紙の加工。
イメージとして挿入された風景写真。
識者に聞くインタビューの数々。
現在の攻略本の根っこはすべてここに集約されている。



点横井軍平ゲーム館

横井軍平ゲーム館レビュー評判感想批評

横井軍平ゲーム館



ファミコンの神様は平易に神話を語る
1997年に不慮の事故で亡くなられた横井軍平氏は、任天堂の製造本部第一開発部元部長。
この本は、生前の横井氏自らが解説する商品着想の神話などを軸に構成されたインタビュー集。
ウルトラハンド、ラブテスター、光線銃SPシリーズ、ゲーム&ウォッチ、ファミコン、ゲームボーイなどの根幹に横たわる、もの作りの意識を説いていく横井氏。
ありふれた技術を使って新しい切り口で商品を考える、「枯れた技術の水平思考」というあまりにも有名なフレーズの真髄が平易な言葉で淡々と語られている。
読むと、氏が56歳という若さで亡くなられたことが本当に悔やまれる珠玉の1冊。
今回紹介している本の中で、古書の相場が数万円といちばん高くもある。



点電子ゲーム70’s & 80’sコレクション

電子ゲーム70’s & 80’sコレクションレビュー評判感想批評

電子ゲーム70’s & 80’sコレクション (ウルトラブック (14))



オークション必携の実践的な一級資料
いまとなってはなかなかお目にかかれない、LSI(蛍光表示管)ゲームやLCD(液晶)ゲーム、そしてレトロなコンソールを写真入りで紹介するとともに、中古市場での相場、入手難度を明記したコレクター必携の書。
僕はいつもこの本片手にオークションサイトにカジりついている。
先日桜井政博さんにこの本をお見せしたら、「持ってます。いい本ですよね」と太鼓判。



点任天堂の法則

任天堂の法則

任天堂の法則―Digital Entertainment 2001



任天堂かく語りき
2001年当時の任天堂で部長職などに就いていた人々へ行ったインタビュー集。
当時の(そしていまも変わらぬ)任天堂の企業理念のようなものが行間から滲み出ている。
製造本部第二部部長だった上村雅之氏の、「ゲームはハンドヘルド(携帯機)へ戻ってくる」という意見は、現在のニンテンドーDSの隆盛から振り返ると慧眼のひと言。
また当時の製造本部第三部長だった竹田玄洋氏の、「インターフェイスを複雑に多彩にしたいけれども簡単にしたい」という想いはWiiリモコンという形で具現化しているように思える。この本が刊行された時期が、64DD構想が発表されたあたりの時期だったことを考えると、任天堂の想いは、時間をかけ、確実に実を結んでいったんだなと感慨深い。
宮本茂氏の、ゲーム誌では話さないような領域に及ぶゲームデザイン論、仕事論など、クリエーターを目指す人にとっては宝の山のような本。



点ゲーム・オーバー任天堂帝国を築いた男たち

ゲーム・オーバー任天堂帝国を築いた男たちレビュー感想批評評判

ゲーム・オーバー任天堂帝国を築いた男たち



あなたの知らないニンテンドー
任天堂続きだが、海外から見た任天堂の軌跡を描くドキュメンタリー。
そのため、NOA(ニンテンドーオブアメリカ)にまつわるエピソードが多いが、任天堂の創業者の生い立ちから始まり、山内溥氏、荒川實氏、ハワード・リンカーン氏などがどういう人となりであり、どういう働きや動きをとってきたかが、国内で書かれたどの書籍よりも細かく描かれ、誇張もあるだろうけど、あまり語られてない任天堂の側面が見える。
描写されている時代は、テレビゲーム草創期からCD-ROMマシン登場前夜まで。
それだけに話題が古くもあるが、世界の東西を問わず、ビデオゲーム産業そのものの生い立ちもよくわかる。



点NHKスペシャル 新・電子立国〈4〉ビデオゲーム・巨富の攻防

ビデオゲーム巨富の攻防レビュー感想批評評判

NHKスペシャル 新・電子立国〈4〉ビデオゲーム・巨富の攻防 (NHKスペシャル)



歴史は動いた。ピコピコと
1996年1月に放映された、同名のNHKスペシャルを翌年書籍化したもの。
断定的な口調や錯誤的な記述も多いが、ゲーム産業という世界を、ゲームに携わらない外側から見た視点は貴重。
”バグ”の語源になった虫の写真など珍しい図版もチラホラ。
アメリカ発祥のビデオゲームが日本ではどのように産業化されていったかをハドソン、カプコン、セガ、そして任天堂のケースなどを通じて語る。
ビデオゲームの歴史が語られるとき、しばしば引用される鍵となる本。



点それは「ポン」から始まった-アーケードTVゲームの成り立ち

それは「ポン」から始まった-アーケードTVゲームの成り立ち

それは「ポン」から始まった-アーケードTVゲームの成り立ち



アーケード業界を見続けたプロが語る確かな軌跡
アミューズメントマシンの業界紙、”ゲームマシン”紙(現在はWeb版を刊行中)の編集発行をしていた著者が、日本のアーケードゲームに主眼を置いて記した業界史。
ビデオゲーム以前のアーケードゲーム機の歴史に始まり、日本のおもなアーケードゲーム機メーカーの成り立ちや、エポックとなったゲームの周辺を取り巻く事情などがつぶさに描かれている。
刊行されたのが2005年の本なので、今回紹介されている他の本よりも近年の事情に詳しいのも特徴。
巻末に記されていた参考文献一覧を見ると、まだまだゲームの本を読み足りてないと痛感させられる!



点遊びと人間

遊びと人間レビュー感想評判批評

遊びと人間 (1970年)



ゲームの試験に出る”遊び”の本質
アゴーン(競争)、アレア(偶然)、ミミクリー(模倣)、インクリス(めまい)という、ゲームが語られるときにしばしば引き合いに出される遊びの分類法を提唱した本。
著者はフランス人の学者。
1958年に記された仏語の本が1970年に和訳されている。
1938年にJ・ホイジンハという学者が遊びについて語るまで”遊び”は人々が生きていくうえで不可分のものとして存在しながら、長らく研究がなされることがなかった。
その延長線上で、遊びを理論的に分類、解説してみせたのがこの本だ。



点遊びの博物誌・新・遊びの博物誌

遊びの博物誌・新・遊びの博物誌レビュー感想評判批評
遊びの博物誌 (1977年)
新・遊びの博物誌 (1982年)



好奇心を刺激すると不思議とめまいの濃密読本
1975年から81年に至るまで、当時の朝日新聞編集委員が紙面で連載していたコラムをまとめた奇跡のような本。
無限音階、だまし絵、からくり人形、オプアート、万華鏡、エッシャー、錯視、ルービックキューブ、不思議な建築などなど2冊で134の項目にわたり、広い意味での”遊び”=人がおもしろいと心惹かれる現象について書かれている。
街や学校の図書館などにも置かれていることも多いので、見つけたら必読。



点ファミリーコンピュータ 1983-1994

ファミリーコンピュータ 1983-1994レビュー感想評判批評
ファミリーコンピュータ 1983-1994



ファミコンの長い歴史を紙面に留めた長い本
2003年から2004年に跨る冬に、東京都写真美術館で催された展覧会の展示物をまとめたビジュアルブック。
一風変わった色気のある写真に写し出されているのは、ファミコンソフトのパッケージ。
その点だけでも、他に類を見ない価値がある。
そのほか巻頭に任天堂取締役相談役(当時)山内溥氏の寄稿、田尻智、杉森健、小島秀夫、中裕司という諸氏へのインタビューを掲載。
判型も横の短いA4変形としても変り種の1冊



点arcade fever The Fan's Guide to the Golden Age of Video Games

arcade fever The Fan's Guide to the Golden Age of Video Gamesレビュー感想評判批評
Arcade Fever: The Fan's Guide to the Golden Age Video Games



その昔、ゲームはキッチュでキュートだった
ゲームのポップさやキュートさが匂い立つ洋書。
古いアーケードゲームがメインで、同様の書籍は東西を問わずいくつか存在するが、ここでしか見られない筐体の写真などもチラホラ。この記事で紹介しているゲーム業界の歴史本などを読むときに、とても重宝する。



点The Encyclopedia of Game Machines: Consoles, Handhelds & Home Computers 19722005

The Encyclopedia of Game Machines: Consoles, Handhelds & Home Computers 19722005レビュー感想評判批評
The Encyclopedia of Game Machines: Consoles, Handhelds & Home Computers 1972u2005



ハードウェアから見るゲームの歴史
マグナボックスオデッセイに始まり、プレイステーション・ポータブルに至るまで、さらにホームコンピューターをも含めたゲームハードの完全カタログ。
中には日本ではついぞお目にかからない珍しいハードも多数。
大き目の写真がワクワクさせてくれることもさることながら、巻末に並ぶスペックの一覧が秀逸です。
資料的な価値の高い本。



点Supercade: A Visual History of the Videograme Age 1971-1984

Supercade: A Visual History of the Videograme Age 1971-1984レビュー感想評判批評
Supercade: A Visual History of the Videograme Age 1971-1984



刻むぞアーケードのビット!
マサチューセッツ工科大学の出版部が制作した、スーパービジュアルゲーム大判書籍。
歴史的価値の高い写真から、恐ろしく美しいメカニカルパーツの写真、広告、プレイする人々、果てはブラウン管上で輝く文字フォントの神々しさまで、ゲームの魅力をビジュアルという側面から高濃度で凝縮した本。
まぁ、ビジュアルばかりに強く感じるのは、英語がわからないからだけど。



※週刊ファミ通2008年4月11号より


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