November 07, 2012

■須田剛一氏「プロレスとロックとアニメが自分にとっての三種の神器です」

DSC00128須田氏が手がける作品

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須田少年に衝撃を与えた富野由悠季監督の『伝説巨神イデオン』

青春時代は、プロレス、ロック、アニメが自分にとっての三種の神器みたいなところがありまして、なかでも中学生のときに観た「伝説巨神イデオン」から受けたインパクトは大きかったです。
僕の世代は、ちょうど『宇宙戦艦ヤマト』から「機動戦士ガンダム」ヘムーブメントが続いた至福のときでした。
アニメが市民権を得ようとしていた時代ですね。
『イデオン』が、そういったサイクルのひとつの頂点だったような気がします。
そのつぎは”板野サーカス”と呼ばれる演出で有名な『超時空要塞マクロス』かな。
作画フェチだった僕は、作画監督や原画が誰なのかをいつも気にしていて、アニメ雑誌の情報やインタビュー記事などをよく読んだいたんですよ。
当時は、金田伊功さんを始めとするスーパースターアニメー夕ーに心酔していましたね。
「イデオン」は、前述の”板野サーカス”で有名な板野一郎さんが作画で参加されていて、その戦闘シーンが美しかった。
それと、物語は民族浄化戦争で、互いの存在を抹消すべく、人々が殺し合う描写がすごいんです。
中学生のときに、あれだけ強烈な死の場面を見せつけられて、記憶に残らないわけがない。
とくに、カララが実の姉のハルルに殺されるシーンは、いまでも強烈に印象に残っています。
この作品には、本当に”死”を身近に感じました。
そういった意味で、「イデオン」は僕にとって特別な作品であったと言えます。中学時代という多感な時期に、この作品に出会えたことは、とても幸運でした。
作画監督でありキャラククーデザインの湖川友謙さんも大好きですし、戦闘シーンは板野さんですし、もうお腹いっぱいと言いますか、この作品で何杯でも飯が食えます(笑)。
あの作品が、日本のアニメシーンにおける重要なターニングポイントになったと思いますし、これを観て育った僕の中
の、ひとつの根っこになっているのは確かです。

伝説巨神イデオン DVD-BOX
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”藤波辰巳 VS 前田日明”が須田氏の思想の原点

1986年に大阪城ホールで行われた藤波辰巳選手と前田日明選手の試合は、心にいちばん刺さっている試合です。
新日本プロレスとUWFの抗争ですが、単に技量の勝負ではなく、思想と思想がぶつかる、イデオロギーの戦いでした。
”戦い”というものを超越した空気がありましたね。
どちらも自分たちの団体の看板や、曲げられないスタイルを背負っていましたから。
結果的にはノーコンテストになりましたが、それもどこか運命的で、前田日明選手の串刺しニールキックはいまでも強烈に脳裏に焼きついています。
「ファイヤープロレスリング」シリーズが僕のゲームクリエイターとしてのデビュー作だったこともあり、戦いをテーマにゲームを作るときは、意志を持った者がぶつかりあう、イデオロギーの戦いを描くことを忘れないようにしています。
この試合が、僕の思想の原点のひとつと言えます。「ありがとうございます!」と伝えたいです。

前田日明デビュー35周年記念DVD−BOX
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海外文化を理解するための入り口となったバンド”JAPAN”

自分にとって、洋楽のルーツです。
初めて洋楽に触れたのが、このJapanというイギリスのニュー・ウェーヴバンドでした。
当時、僕は中学3年か高校生あたりで、Japanの音楽を聴いたのは、一風堂と競演したテレビ番組だったと思います。
そのとき、これまで聴いたことのない音が耳に飛び込んできて、どこか違う場所に飛ばされるような、いわゆる初期衝動を感じたのです。
とくに、メンバーの中心的人物であるデヴィッド・シルヴィアンの髪型や服装が、信じられないほどかっこよくて、日々真似していましたね。
僕が洋楽にどんどんのめり込んでいったのも、」apanがきっかけだったと思います。
音から世界を知り、世界とつながっていくきっかけになり、遠い海の向こう側にあるUK(イギリス)という場所に想いをはせる。そういう青春時代があったことで、海外の皆さんにも遊んでもらえるゲームを作るチャンスがめぐってきたように感じます。

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※週刊ファミ通 2012年6月14日号より

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