にとらわれやすい傾向にあるのは前述の通りである。
そしてそれに対して「はからう」ことによって、現実逃避的な面がいよいよ増強され、日常生活を歪曲してしまう。

この世に生活する限り、不安のない人間はいないし、人と人との出会いの中で、軋轢のない人間関係は存在しない。
また、人間は条理の世界ではない”不条理の世界”に生きているのだから、いくらこうあってほしいと願ってもそうはいかない。
突然に病に冒されることもあろうし、人に裏切られることもあろう。
時には予想もつかぬ折に死に直面しなければならないこともある。

このようなことを先回りしておもんばかり、「不安」に作り上げてしまうのが神経質(症)者である。
そしてそれによって「とらわれ」の観念を持ち、さらに「はからい」、生き生きとした日常的な現実に背を向けてしまう。

【森田療法 岩井寛 】
4 神経質(症)の治し方 より




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